マーケッター神話の陰りとパチンコテーマパーク構想

日本を代表するマーケッターとして一時代を築き、各方面からもてはやされてきた人物がいる。しかし最近、その評価に陰りが見え始めている。鳴り物入りでオープンした例のテーマパークが、期待とは裏腹に芳しい評判を得られていないからだ。

かつて低迷していたテーマパークをV字回復させた実績を武器に、新たに手掛けたその施設は、開業当初こそ大きな話題を集めた。しかし「期待値の高さと現実のギャップ」は想像以上に大きく、オープンからわずか数カ月で「平日はガラガラ」といった声が漏れ聞こえるようになった。ブランド力や話題性だけでは、人は継続的に足を運ばない。その現実を突き付けられた格好だ。

実はこのマーケッターと、ある遊技機メーカーがタッグを組み、「パチンコのテーマパーク」を構想を練っていた時期がある。しかし最終的に、その話は実現に至らなかった。

メーカー側が描いていたのは、従来のホールとは全く異なる発想だ。「子供でも体験できるパチンコのテーマパーク」をつくり、将来のファンを育てるという狙いだった。

パチンコ業界の最大の弱点は、18歳未満が入場できない点にある。多くの娯楽が幼少期の体験を入り口にファンを増やしていく中、パチンコだけは“最初の接点”が存在しない。

そこで、キッザニアのような職業体験型施設をヒントに、子供でも安全に、気軽にパチンコに触れられる空間を作ろうと考えたのだ。

背景には、業界全体の危機感がある。高射幸性に振り切った現在の遊技機開発を続けても、遊技人口は先細るばかりだという認識は、メーカー側にも共有されている。だからこそ「子供の頃からパチンコに親しむ文化」を育てる方向へ、舵を切ろうとした。

しかし、この構想には決定的な壁があった。それは、現在のパチンコのビジネスモデルそのものだ。今のように「とにかくおカネがかかる遊び」の延長線上では、親が子供を連れて行きたいと思うはずがない。むしろ「依存症の予備軍を育てる場所」と見られかねず、社会的な理解は到底得られない。

例えば、2000〜3000円使って、家族の夕食が少し豪華になる程度の勝ち額。その範疇に収まる遊びでなければ、テーマパーク構想は絵に描いた餅に終わる。

マーケティング以前に、まず問われるのは「そんなにおカネのかからない遊び」に変えられるかどうかだ。

パチンコのテーマパークや有名マーケッターの看板よりも先に、パチンコが越えるべき最初の一線は、実は極めてシンプルなところにある。それはおカネがかかりすぎない遊びに戻すことだ。

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🔗 元記事を読む(パチンコ日報)