新台も中古も手に入らない弱小ホールを追い詰める“二重苦”の現実
かつて全盛期、このホール企業が年間で使っていた機械代は約3億円にのぼったという。当時、何店舗を運営していたか、詳細は定かではないが、新台入替を前提とした経営が成り立っていた。
しかし現在、その姿は大きく様変わりしている。新台はほとんど購入せず、中古機で営業をつないでいるのが実情だ。
とはいえ、この戦略は決して特異なものではない。周辺の競合ホールも同様に新台導入を抑え、中古機の「新台入れ替え」で運営している。結果として、新台入替を軸にした競争自体が成立しない環境になっている。新台を入れなければ客が飛ぶ、という構図そのものが崩れつつあるのだ。
ところが、その“最後の砦”である中古市場にも陰りが見えてきた。中古機を扱う取引業者の1社が廃業してしまったのである。もともとホール軒数の減少に伴い中古機の玉不足だった状況に、追い打ちがかかった形だ。
もちろん、ネットで中古機を購入することはできるが、問題は価格と稼働である。需要に対して供給が不足しているため、人気機種は高騰。かといって安価な機種は稼働が見込めない、いわゆ「クソ台」が多く、導入しても客付きは期待できない。結果として、「欲しい台は高すぎる、安い台は使い物にならない」というジレンマに陥っている。
現場からは切実な声が上がる。
「せめて新台が30万円程度にならなければ、我々のような弱小ホールは生き残れない」
かつては20万円台で購入できた時代もあったが、現在は50万円前後が当たり前となり、資金力の乏しいホールにとっては手が届かない水準だ。
一方、メーカー側の論理は明快だ。新台を購入できないホールは“顧客”としての優先順位が下がる。販売台数が限られる中で、確実に買ってくれる大手を偏重するのは当然の流れでもある。
こうして弱小ホールは、新台も中古も買えない“二重苦”に直面している。打つ手が限られる中、時間をかけて静かに淘汰されていく――それが今、地方の現場で起きている現実である。
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🔗 元記事を読む(パチンコ日報)