令和8年度 税制改正2026年4月からはじまる
2026年4月からはじまる
税金の変更点まとめ
「年収の壁」引き上げ・防衛増税・インボイス経過措置延長など、
家計と仕事に直結する改正を項目ごとにわかりやすく解説します。
📋 この記事の目次
① 「年収の壁」が178万円に引き上げ
2026年(令和8年)分の所得税から、パート・アルバイト・正社員すべての給与所得者を対象に「年収の壁」が大幅に引き上げられます。
改正前(〜2024年)
103万円
基礎控除48万円+給与所得控除55万円
改正後(2026年〜)
178万円
基礎控除104万円+給与所得控除74万円(特例込み)
具体的には2段階の改正が組み合わさっています。
【①物価連動の恒久引き上げ】
基礎控除を直近2年間の消費者物価指数(CPI)の上昇率に連動して引き上げる仕組みが新設。今回は上昇率約6%分として基礎控除+4万円・給与所得控除最低保障額+4万円。
基礎控除を直近2年間の消費者物価指数(CPI)の上昇率に連動して引き上げる仕組みが新設。今回は上昇率約6%分として基礎控除+4万円・給与所得控除最低保障額+4万円。
【②三党合意による時限上乗せ(2026〜2027年の2年間)】
自民・公明・国民民主の合意により、年収665万円以下の方を対象に基礎控除を最大104万円まで引き上げる特例が追加。これにより課税最低限が178万円に。
自民・公明・国民民主の合意により、年収665万円以下の方を対象に基礎控除を最大104万円まで引き上げる特例が追加。これにより課税最低限が178万円に。
| 年収 | おおよその減税額(概算) |
|---|---|
| 150万円(パート・アルバイト) | 約 1〜2万円 |
| 300万円 | 約 3〜4万円 |
| 500万円 | 約 5〜6万円 |
| 800万円超 | 効果小さめ(控除逓減のため) |
この特例は2026〜2027年の2年間限定の時限措置です。2028年以降はその時点のCPIに合わせた再見直しが予定されています。また、所得税は下がっても住民税・社会保険料は別の制度なので、手取り全体の変化は個別に確認を。
② 食事代の非課税枠が月7,500円に拡大
会社が従業員に支給する食事代補助(社員食堂・食事券・弁当補助など)のうち、給与課税されない金額の上限が引き上げられます。
改正前
月3,500円
1984年(昭和59年)から据え置き
改正後(2026年4月〜)
月7,500円
約40年ぶりの引き上げ
なお、非課税になるのは「会社が補助した金額の半額以上を従業員が負担している」場合(原則)。会社が全額負担する場合は従来どおり給与課税の対象になるケースがありますので、規定の確認が必要です。
従業員側のメリット:月7,500円×12ヶ月=年間9万円分まで非課税。所得税率10%の方なら年間最大9,000円の節税効果。
③ 防衛増税(法人税・たばこ税)が2026年4月スタート
防衛費の財源確保のため、法人税・たばこ税の引き上げが2026年4月から実施されます。所得税については、復興特別所得税の税率を1%引き下げつつ課税期間を10年延長する形で段階的に対応されます。
| 税目 | 改正内容 | 時期 |
|---|---|---|
| 法人税 | 法人税額に対して防衛特別法人税(仮称)を上乗せ | 2026年4月〜 |
| たばこ税 | 段階的に引き上げ(1本あたり数円程度) | 2026年4月〜 |
| 所得税 | 復興特別所得税の税率を1%引き下げ+課税期間を10年延長 | 別途施行日 |
法人税の増税は企業収益に直接影響します。顧問税理士や会計担当者と早めに影響試算を行いましょう。
④ インボイス経過措置が2031年9月まで延長
フリーランス・個人事業主の方に大きく関わるニュースです。消費税のインボイス制度に関して、免税事業者からの仕入れに係る経過措置の期間が大幅に延長されます。
改正前の終了時期
2026年9月末
終了後は仕入税額控除ゼロに
改正後の終了時期
2031年9月末
約5年間の延長
控除割合は段階的に縮小されます:
| 期間 | 仕入税額控除できる割合 |
|---|---|
| 〜2026年9月 | 80%(現行) |
| 2026年10月〜2028年9月 | 70% |
| 2028年10月〜2030年9月 | 50% |
| 2030年10月〜2031年9月 | 30% |
| 2031年10月〜 | 0%(経過措置終了) |
免税事業者(インボイス未登録)と取引している発注側の企業や個人も、引き続き一定割合の仕入税額控除が使えます。免税事業者の方はすぐに登録を迫られる状況ではありませんが、2031年以降を見据えた準備は必要です。
⑤ 自動車関係税が大きく変わる
自動車の購入・保有・車検に関わる税金も2026年に大きく見直されます。
【自動車税・環境性能割が廃止(2026年3月末)】
車購入時にかかる「環境性能割」(燃費に応じて0〜3%)が2026年3月末で廃止。4月以降の新車購入からは適用されません。燃費の良い車で0%だった方には影響ありませんが、普通のガソリン車を購入する際の税負担が実質変わります。
車購入時にかかる「環境性能割」(燃費に応じて0〜3%)が2026年3月末で廃止。4月以降の新車購入からは適用されません。燃費の良い車で0%だった方には影響ありませんが、普通のガソリン車を購入する際の税負担が実質変わります。
【電気自動車(EV)の重量に応じた税負担増(2028年〜)】
2028年5月から、自家用EVなどは車体が重いほど自動車重量税が高くなる仕組みが導入されます。現在EVは重量税の優遇が大きいですが、将来的には重量に応じた負担が求められます。
2028年5月から、自家用EVなどは車体が重いほど自動車重量税が高くなる仕組みが導入されます。現在EVは重量税の優遇が大きいですが、将来的には重量に応じた負担が求められます。
【エコカー減税は2028年4月まで2年延長】
燃費性能が高い車の重量税を軽減するエコカー減税は継続。ただし、免税要件の燃費基準が現行の100%達成から105%達成に引き上げられます。
燃費性能が高い車の重量税を軽減するエコカー減税は継続。ただし、免税要件の燃費基準が現行の100%達成から105%達成に引き上げられます。
2026年3月末までに購入する場合と4月以降では環境性能割の有無が変わります。車の購入を検討中の方はタイミングを確認してください。
⑥ まとめ:2026年4月の税制改正 チェックリスト
| 項目 | 誰に影響? | 方向 |
|---|---|---|
| 年収の壁 → 178万円 | 全給与所得者 | 減税 |
| 食事代非課税枠 → 月7,500円 | 会社員・勤務先企業 | 負担軽減 |
| 防衛増税(法人税・たばこ税) | 法人・喫煙者 | 増税 |
| インボイス経過措置延長 | フリーランス・個人事業主 | 猶予延長 |
| 環境性能割の廃止 | 新車購入予定者 | 変更 |
| EV重量税見直し(2028年〜) | EV保有予定者 | 将来増税 |


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