【寄稿】4月そしてGW(WEB版)/POKKA吉田

そろそろ暑さを感じる季節になってきた。店舗を覗くために歩数が増えると汗をかくことが多くなっていることでそれを実感する。もちろん最近店舗を覗いたのは推しの日プレテスト、5月2日3日だ。

推しの日プレテスト参加店舗はPMPポータル上の数字では1,980店舗。6,400店舗以上全国にあるとしたら割合として約30%の店舗が参加した計算だ。これは多かったのか少なかったのかちょうど想定範囲だったのか、個人的には少しわからない。ただし、私の日常の生活圏内での参加店舗がかなり少なかったので、体感的には約30%も参加していたようには感じなかった。これは立地上の話なので特に問題だということではないが。

今回の限定賞品はカタログ方式だったため、ホール店内で目立った表示は少なかったように感じた。というか、限定賞品の売上(交換数)はおそらく限定賞品提供者(メーカー等)が把握できるわけだからそこは結果が明らかになるのなら注目しておきたいが、それよりも店舗視察ではお試しプレイコーナーに注目していた。

いろいろ視察したり、業界の知人らと情報共有したりして感じたのは、お試しプレイコーナーの利用率の低さだ。私はもっと打ってくれると予想していただけに0人状態の店が多かったことは残念ではある。ただ、打っている人がいる店舗ももちろんあったわけで、この辺は推しの日というイベント企画内容というよりも、店舗側の熱量の問題かとも感じた。ある程度の台数が確保されているか、スタッフがお試しコーナーをきちんとフォローしているか、店内でそもそもどこにお試しコーナーがあるかわかりやすいか、などが関係していると思う。スタッフによるフォローがしっかりしている=つまりマンパワーに頼るということは、店舗にとっては負担と言えば負担には違いないし、売上玉が発生しない島というのも負担には違いない。

こういったことも踏まえて「参加した方が店舗として得になる」ということまで想定した企画が推しの日を「メーカー記念日」と設定している理由だ。メーカー記念日はそれそのものを謳っても祝日やファン感と同じく広告宣伝ガイドライン上セーフなので、推しの日に参加することで効果的な広告宣伝を打つことができて、その上で新規客獲得を目指すお試しプレイコーナーで未経験者に遊んでもらおうということが理想形となっている。よって参加店舗の告知関連はかなり注意してスクリーニングしたつもりだが、推しの日の告知はX上でも比較的多く見られたけれど、メーカー記念日としての広告宣伝モデルを有効活用したという事例は一つも見当たらなかった。まあ、この辺は限定賞品ラインナップにもよるわけで(限定賞品IP採用の遊技機のメーカーなら謳いやすい)、一つの課題として考えている。

基本的にGWのど真ん中にプレテストを実施したため、参加店舗を覗いてみても盛況な店が多かった。というか、こういうときは都内でも強い店を覗くことが私は多いので(昨年の7月7日も強い店を選んで行った)、推しの日以前に集客がいつもよりも良い店が多かったので、違う意味で「まだまだ捨てたもんじゃない」という妙な安堵を感じた。今年の暦はホールにとってはちょうど良かったのだろう。

業界的には警察庁の統計や広告宣伝ガイドラインの改訂が重要だろう。警察庁は「令和7年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯の取締り状況について」を4月23日にHP上で公表した。これによると昨年末時点での店舗数は6,464店舗。相変わらず店舗数減はずっと続いている。

ただ、やはり深刻なのはぱちんこの設置台数だ。昨年末時点でのぱちんこの設置台数は約187万台で前年比約9万8千台減。パチスロは微増の約136万台であり、ぱちんこの減少ペースが同じだとするとあと数年でぱちんこよりもパチスロの設置台数が多くなる未来まであり得る。既に通常貸島(4円、20円)ではぱちんこよりもパチスロの方が多くなっているわけだが、低貸島を含めてもパチスロがぱちんこよりも多くなる未来というのは、やはり深刻だろう。こういうことを考えると「業界は市場的にも厳しい」というのではなくて「業界が苦しいのではなく、ぱちんこが苦しくて市場的にも厳しい」と言いたくもなってくる。

店舗数の減少は「どこにでもある」という属性を希釈させるものとしてこれまたよろしくはない。私は今の住所に約20年住んでいるが、引っ越してきた当時と今とを比べると徒歩圏内だけで6店舗減った。増えたのが1店舗あるが、徒歩圏内にしては少し遠いので生活圏としては6店舗減である。

これがいろんなところで散見されている。たとえば上野、池袋、新宿、渋谷駅周辺などでも店舗の数は減っているわけだ。どこにでもあるという日常性は、遊技が手軽な非日常体験であったとしても重要なもの。警察庁の業界所管の視点には「たくさんの人が楽しんでいる」というものもあって、多くの支持が集まれば業界を厳格化所管するのではなくて適正に導こうと考えることもあるという理屈だ。

参加人口推移は警察庁的にはレジャー白書を参照するわけでこちらも今のところは苦しい数字だ。昨年のレジャー白書2025の数字によれば、2024年の参加人口は30万人増の690万人。これを少し明るいニュースと捉えた業界関係者は少なくないが、この数値は少な過ぎるということを知っておきたい。レジャー白書2024の2023年参加人口660万人が過去最低の数値だったために回復したと思いたいところだが、690万人は過去二番目に少ない数値である。可能かどうかは別にして、業界としてはやはり1,000万人くらいを実現したいところであろう。推しの日は参加人口回復も目指すものとして私は考えている。

5月1日付の広告宣伝ガイドラインの改訂は遊技産業健全化推進機構関連のみだ。このため第4版とは言わず第3.1版となっている。枠組みとしては機構が4月1日からスタートさせている各種ガイドライン遵守状況の確認から是正勧告までの流れを作った、という理解で良いだろう。

過去の是正勧告事例集を見ても、店内に是正勧告ポイントがあるケースよりはSNS等のWEB上にあるケースの方が多いと言えるが、それでも毎回店内に是正勧告ポイントがある事例は存在する。機構は誓約書を根拠に立入り(遊技機、計数機等)や依存防止対策実施状況を確認してきたが、これに広告宣伝ガイドラインの遵守状況確認が追加されたわけだ。一応は「各種ガイドライン」と言っているが、メインは広告宣伝ガイドラインである。

是正勧告数は昨年急増してしまっているため、状況改善は急務である。今回の第3.1版はそのきっかけになるかどうか、しばらく注視しておきたい。

しかし強い店を良い暦の日に視察するのは本当に安堵を感じる。ぱちんこよりもパチスロの方が稼働率はどこも良かったけれど、店全体の集客が良くて、店内を、島通路を、歩くときに少し難儀するくらいの状況が嬉しいと思うことになるとは考えもしなかった。私は人混みや並びが大嫌いなので適度に空いている店が好きなのだが、満台近い島を見て本来は嫌いなのに嬉しくなっている自分がいることに気付いた。

しかし設置台数的にも明らかだが、ぱちんこは苦しい。このままでは大変マズい。なんとかしないと。。。

■プロフィール
POKKA吉田
本名/岡崎徹
大阪出身。
業界紙に5年在籍後、上京してスロバラ運営など。
2004年3月フリーへ。
各誌連載、講演、TV出演など。
お問い合わせ等は公式HP「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー(www.y-pokka.jp)」か本誌編集部まで。

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